お焚き上げ

思いついたことをたくさん書き留めておく癖があって、ノートはもちろん、紙の種類も大きさもバラバラなメモが何年分も溜まっている。

 

書いてきたことのほぼ全ては、嬉しいことや楽しいこと、前向きな未来や希望などといったこと、、ではなくて。

 

私から書き綴られてきたのは、苦しさや悲しさや苛立ちやモヤモヤ、そして罪悪感たっぷりの後悔たちばかりだ。

 

 

今まで何度も捨てようかとか、整理しようと思ってきて、できなかった。

 

残しておいて、これまで書いてきたことの気付きの点と点が、いつか線になって繋がるんじゃないかという思いや、それこそブログのネタになればいいなとも思ってもいたけど。

 

 

捨てようと思うと、整理しようとメモを目にすると、手が止まるし、体が強張る。

 

そして改めて思った、その時の感情は。

 

このノートを捨てたら‥

このメモを捨てたら‥

 

私はここに書き留めてきた反省の数々を、

後悔の数々を、

申し訳なかったこれまでの思いを、

罪悪感を、

悪かった今までの私のことを、

 

なかったことにしてしまう‥

傷付けた傷を忘れてしまう‥

悪かった自分を許してしまうような‥

 

悪かったのだから、

ちゃんとそれを忘れちゃいけない、

ちゃんと覚えておかなければいけない、

なかったことになんてしちゃいけない、

 

私を許しちゃいけない

 

そんな感覚か

 

 

ほんの一部、2冊ほど燃してみた。

独特な臭いとともに、その紙は黒く汚く灰になった。

 

もし今後、私がこれまでのことを振り返って、やはり書き表したいと思ったなら、

その時、『その時の私』の言葉と思いで綴ろう。

 

もし、もしも。

燃したメモの中の出来事、一つ一つを忘れたとして、きっと私は変わらない。

良くも悪くも、きっとならない。

 

手放してしまう、過去への懺悔のような気持ちを、一つ一つは覚えてなくても、

きっと私は悪い人にはならない。

メモに綴った、心に引っかかっている、一人一人へ。

これまでを否定せず、私は何か、これまでとは違う思いで歩いていきたい。

 

 

投稿者プロフィール

心理カウンセラー 斎藤朝海
心理カウンセラーで作家の根本裕幸さんのお弟子です。
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